思考を止めるな!
相模原市障害者施設における殺傷事件に、ひとつの区切りがつきました。
正直言って、とりあえず、安心しました。
良かった。
彼は彼の思想によって彼の力で自分自身を裁いたのです。死刑のボタンを押すのは、お前自身だぞ、と言いたい。
でも、
これで終わりだなんて思うなよ。
これで終わりなわけないからな。
この事件の本質は、植松ひとりを糾弾することでも、悪魔呼ばわりすることでも、19人の命ひとりひとりを神聖化させることでも、障害者の個性に美を求めることでも、ない。
優生思想は
どこにでも誰に対してでも何をきっかけとするかも問わず、じわじわと私達に侵食してくる。
考え続けることはとてもつらい。
目を背けたくなるような苦しい現実がそこにはあるし、耳を塞ぎたくなるほどの自分への後ろめたさも感じることすらある。
でも、そこで何も見なかったことにして、聞かなかったことにして、とりあえず生き延びたその先にある明日、私達は何者かにナイフを突きつけられるかもしれない。気づけば自分が誰かを殺しているかもしれない。
この事件の判決がピリオドなんて思っちゃいけない。
思考を止めるな!