え ん

人生は連鎖する、

何はともあれ健康第一

 

【夏が終わる】

ふと、部屋に緑が欲しくなったので、往復1時間もかけて、イオンまで行ってこの子たちを買ってきた。ココナッツの容器は本物だとのこと。撮影が下手すぎてあまり魅力が出しきれてない感が満載だけど、本当に愛すべき私の相棒たちだ。名前は特につけていない。

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【9月か。とカレンダーをめくる】

船を出すのなら九月だ、と、中島みゆき氏は言った。海を見飽きて、冬支度に備えるために、誰もいない海に、船を出すのがちょうど良いのだという。

そうだな、と頷く。

膨らませすぎた夢も、収拾がつかなくなった期待も、あの頃抱いた理想も、そして想う人との記憶も。

全部全部全部船に積んで、誰も見ていないうちに、何も変わらぬ風景のうちに、私はゆっくり、ゆっくり、櫓をあやつるのだ。

 

 

【それでもなお、】

誰かと話すことが苦手だ。

ものすごいエネルギーを消費する。疲れる。だから、出来る限りひとりでいたい。外にいるときは、たとえ音楽を聴いていなくてもイヤホンを外さない。

如何にも、話しかけないでくださいオーラをぷんぷんさせながら、歩く、と宣言した友人がいた。帽子被って、グラサンして、ポケットに手を突っ込んで、もちろんイヤホンつけて、俯き加減で歩く。それでもなお、話しかけてくれたら、それが私にとって最大の友人だと、と、一度だけ喫茶店でお茶した彼女は言った。彼女は今、どこに、誰と、どんな表情で、毎日過ごしているのだろう。

善悪のほどは知らないが、実践の価値は大いにありそうだ。

 

   【妄想ですか?】

もし、いつかお付き合いする男性に出会えたら、二週間に一回くらいのデートで、ずーっと二人で別の音楽を聴きながら散歩して、代々木上原や下北沢の古本屋で、お互いが好きな作家の同じ本を買って、渋谷にあるあの喫茶バーで、一言も会話せずにその本を隣の席で読み、帰りにセブンイレブンの100円のコーヒーを飲みながらその本の話をしたい。そして、駅に着いたら、私は下り、彼は上りで、そいじゃ、なんて、どうしようもないくらいそっけない挨拶と、最後に必ず、好きだよ、というイチゴジャムみたいな言葉を添えて別れたい。

 

 

【好きだよを言わずに死ねない】

北朝鮮からのミサイル発射のアラートは、神奈川県にいた私には聞こえなかったけれど、なんだか不安な気持ちだ。

3月9日の高校入試、比較的大きな地震が来て、みんなでざわざわどきどきしながら受けた社会科目。まさか、その時は、その2日後に、それを遥かに超える大地震が東北、東日本に襲うなんて考えてもいなかった。卒業式も、合格発表も、入学式も、何が何だかわからないまま、気がつけば高校1年の4月が終わっていた。

 

何があるかわからない。

不吉なブログや呪術的な予言を書くつもりも書く能力も無いけれど、本当に、私たちはいつどこでなにがあるかわからない。現代の私たちは、小さな小さな小さなカード1枚の情報(SIMカード)が突っ込まれた長方形の割れやすい画面だけで、世界中のひとびとと繋がっている。

 何があるかわからない。

 

だから、私は、気休めでしかないけれど、好きな人には、毎晩、好きだよ、と伝えてから、間接照明を消し、瞳を閉じる。

 

 

 

 

 

 

好きだよ。